SI単位 3
   
  ここに掲載するのは資料のコピーであり、学術的に間違いを指摘されても
  ケアミス以外は答えようがない。
  それなら掲載するな・・とお叱りを受けそうだが、そんな訳にも行かない。
  使いそうも無い単位もあるが、区分けが出来ないから資料通りに掲載する。
         

 ☆補助単位・組立単位・併用単位・規約単位
      
   文字が自由にならないので 3 のごとく乗根が上につかず、下につきます。ご容赦。
       換算での数値部分には☆マークと◎マークを使っています。任意の数値の意味です。
 
角度 
SI(補助単位)
rad  
ラジアン
 定義:ラジアンは、円の半径に等しい長さの弧を切り取る 
     2本の半径にはさまれる平面角。 
 1rad=57.29°=57°17’45”     1°=π/180°(rad)
立体角 
SI(補助単位)
sr 
ステラジアン
 定義:ステラジアンは、球の中心を頂点とし、その球の半径 
     を1辺とする正方形の面積と等しい面積をその 
      球体上で切り取る立体角。 
 (放射強度の測定などで使用されます。例:W/sr)
面積 
(SI組立単位)
u 
平方メートル
 定義:平方メートルは、辺の長さが1メートルの正方形の面積
体積 
(SI組立単位)
3 
立法メートル
 定義:立法メートルは、1辺が1メートルの立方体の体積
角速度 
(SI組立単位)
rad/s 
ラジアン毎秒
 定義:ラジアン毎秒は、1秒につき1ラジアンの角速度
角加速度 
(SI組立単位)
rad/2 
ラジアン 
毎秒毎秒
 定義:角加速度、ラジアン毎秒毎秒は、1秒に1ラジアン毎秒 
     の角速度
速さ 
(SI組立単位)
m/s 
メートル毎秒
 定義:メートル毎秒は、1秒当り1メートル進む速さ
加速度 
(SI組立単位)
m/2 
メートル 
毎秒毎秒
 定義:加速度、メートル毎秒毎秒は、1秒当り1メートル毎秒の 
     加速度
周波数 
(SI組立単位)
Hz 
ヘルツ
 定義:ヘルツは、1秒間に1回繰り返される周期現象の周波数
回転速度 
(SI組立単位)
-1 
毎秒
 定義:回転速度、毎秒は、1秒間当り1回まわる回転速度
波数 
(SI組立単位)
m-1 
毎メートル
 定義:毎メートルは、1メートル当りに1回繰り返される波の数
密度 
(SI組立単位)
kg/3 
キログラム 
毎立法メートル
 定義:キログラム毎メートルは、1立方メートルあたりの質量 
     が1キログラムの物体の密度
 
(SI組立単位)
N 
ニュートン
 定義:ニュートンは、1キログラムの質量の物体に 
     1メートル毎秒毎秒の加速度を与える力の大きさ 
 (工学単位での1kgf=9.80665N)
力のモーメント 
(SI組立単位)
N・m 
ニュートン 
  メートル
 定義:ニュートンメートルは、1ニュートンの力が作用する点から、 
     力の作用する方向に垂直にとった距離1メートルの点に 
     おいて、距離ベクトルと力ベクトルとで作られる平面に 
     垂直に立てた軸に対するその力のモーメント    
 (換算:☆N・m=◎kgf・m×9.80665)  
圧力 
(SI組立単位)
Pa 
パスカル
 定義:パスカルは、1平方メートル当り、1ニュートンの力が 
     作用する圧力 
 (換算:☆Pa=◎kgf/cm2×9.80665×104 
応力 
(SI組立単位)
Pa 
パスカル 
1Pa=1N/2
 定義:パスカルは、1平方メートル当り、1ニュートンの力が 
     作用する応力 
 (換算:☆Pa=◎kgf/mu×9.80665×106 
粘度 
(SI組立単位)
Ps・s 
パスカル秒
 定義:パスカル秒は、流体内に1メートルにつき1メートル毎秒 
     の速度勾配があるとき、その速度勾配の方向に垂直 
     な面において、速度の方向に1平方メートルにつき 
     1ニュートンの力の大きさのせん断応力が生じる 
     粘度の大きさ 
 (元の式:粘度=流体に生じるせん断応力×1/速度勾配)
動粘度 
(SI組立単位)
u/s 
平方メートル 
毎秒
 定義:平方メートル毎秒は、密度が1キログラム毎立法メートル 
     で粘度が1パスカル秒の流体の動粘度 
 (動粘度=粘度/密度)
仕事 
(SI組立単位)
J 
ジュール
 定義:ジュールは、力の大きさが1ニュートンの力がその力の 
     方向に物体を1メートル動かすときにする仕事 
 (1J=1N・m) ( 換算:☆J=◎kgf・m×9.80665 )
工率 
(SI組立単位)
W 
ワット
 定義:ワットは、1秒間に1ジュールの仕事をする割合 
 (1W=1J/s) ( 換算:☆W=◎kgf/s×9.80665 )
質量流量 
(SI組立単位)
kg/s 
キログラム 
毎秒
 定義:キログラム毎秒は、1秒間につき1キログラムの割合で 
     流れる質量流量の大きさ
体積流量 
(SI組立単位)
3/s 
立法メートル 
毎秒
 定義:立法メートル毎秒は、1秒間につき1立方メートルの割合で 
     流れる体積流量の大きさ
振動加速度 
レベル 
(規約単位)
dB 
デシベル
 定義:振動加速度実効値(単位m/s2で表した加速度の瞬時値 
     の2乗の1周期平均の平方根)の10万分の1に対する 
     比の常用対数の20倍。 
     または、振動加速度の実効値に通商産業省令で定める 
     感覚補正を行って得られた値の10万分の1に対する 
     比の常用対数の20倍。 
     この定義を式で書くと 20 log10(a/a0)=1 となる 
     振動加速度レベルを1デシベルとする。 
     ここで、基準振動加速度 a0=10-5 m/s2 とする
熱量 
(SI組立単位)
J 
ジュール
 定義:熱量を表すジュールは、1ジュールの仕事に相当する熱量 
 (1W=1J/s) ( カロリー換算:☆J=◎cal×4.18605 )
熱伝導率 
(SI組立単位)
W/(m・K) 
ワット毎メート 
ル毎ケルビン
 定義:ワット毎メートル毎ケルビンは、断面に垂直な方向の 
     長さ1メートルにつき1ケルビンの温度勾配がある 
     1平方メートルの断面を通過して1秒につき1ジュール 
     の熱量が伝導されるときのその触媒の熱伝導率 
 (式:熱伝導率=熱流/(温度差/単位長さ)×単位面積 
          =熱流/(温度差×単位長さ)           )
比熱 
(SI組立単位)
J/(kg・K) 
ジュール毎 
キログラム毎 
ケルビン
 定義:ジュール毎キログラム毎ケルビンは、1キログラムの 
     質量の物体の熱容量が1ジュール毎ケルビンに 
     なるときの比熱 
 ( カロリー・セルシウス換算:☆J/(kg・K) 
                     =◎cal/(kg・℃)×4.18605 )
エントロピー 
(SI組立単位)
J/K 
ジュール毎 
ケルビン
 定義:ジュール毎ケルビンは、温度1ケルビンの系に1ジュール 
     の熱量を可逆的に与えたときのその系のエントロピー 
     の増加分に等しいエントロピー 
 ( 非SI単位においては  
   単位あたりのエントロピー(比エントロピー)=cal/(kg・K)  )
電気量 
(SI組立単位)
C 
クーロン
 定義:クーロンは、1アンペアの不変の電流によって1秒間に 
     運ばれる電気量 
 ( 1C=1A・s )
電界の強さ 
(SI組立単位)
V/m 
ボルト毎 
メートル
 定義:ボルト毎メートルは、1クーロンの電荷を有する無限に 
     小さい帯電体に働く力の大きさが1ニュートンである 
     真空中における電界の強さ
電圧 
(SI組立単位)
V 
ボルト
 定義:ボルトは、1アンペアの不変の電流が流れている1本の 
     導体の2点間で消費される電力が1ワットであるとき、 
     この2点間に存在する電位差  <直流> 

 定義:上記のボルトで表した電圧の瞬時値の2乗の1周期 
     平均の平方根が上記のボルトに等しい電圧をいう 
                        <交流> 
 ( 1V=1J/C )

起電力 
(SI組立単位)
V 
ボルト
 定義:ボルトは、1アンペアの不変の電流が流れている1本の 
     導体の2点間で消費される電力が1ワットであるとき、 
     この2点間に存在する電位差  
 ( 1V=1J/C )
静電容量 
(SI組立単位)
F 
ファラド
 定義:ファラドは、1クーロンの電気量を充電したとき、1ボルト 
     の電圧を生じる2導体間の静電容量
起磁力 
(SI基本単位)
A 
アンペア
 定義:1回巻きの閉回路に1アンペアの不変の電流が流れる 
     ときに生じる起磁力、1アンペア毎メートルの一様な 
     磁界に沿っての1メートルあたりの磁位差
磁界の強さ 
(SI組立単位)
A/m 
アンペア毎 
メートル
 定義:アンペア毎メートルは、一様な磁界において、磁界の 
     方向に沿って1メートル離れた2点間の起磁力が 
     1アンペアである磁界の強さ
磁束密度 
(SI組立単位)
T 
テスラ
 定義:磁束の方向に垂直な面の1平方メートルにつき 
     1ウェーバの磁束密度 
 ( 1T=1Wb/u )
磁束 
(SI組立単位)
Wb 
ウェーバ
 定義:ウェーバは、1回巻きの閉回路を貫く磁束を一様に減少 
     させていって1秒間でゼロにするとき、1ボルトの起電力 
     をそこに発生させる磁束 
 ( 1Wb=1V・s )   
インダクタンス 
(SI組立単位)
H 
ヘンリー
 定義:ヘンリーは、1つの閉回路を周回する電流が毎秒 
     1アンペアの割合で変化するとき、内部に1ボルトの 
     起電力が生じる閉回路のインダクタンス 
  ( 1H=1Wb/A )
電気抵抗 
(SI組立単位)
Ω  
オーム
 定義:オームは、1アンペアの電流が流れる導体の2点間 
     の電圧が1ボルトであるときのその2点間の電気抵抗 
 ( 1Ω=1V/A )
コンダクタンス 
(SI組立単位)
S 
ジーメンス
 定義:ジーメンスは、1アンペアの電流が流れる導体の2点間 
     の電圧が1ボルトであるとき、その2点間の電気の 
     コンダクタンス 
 ( 1S=1A/V )
インピーダンス 
(SI組立単位)
Ω  
オーム
 定義:2端子間の複素電圧が1ボルト、複素電流が1アンペア 
     のときの複素インピーダンス 
 ( 1Ω=1V/A )
電力 
(SI組立単位)
W 
ワット
 定義:ワットは、回路に1ボルトの正弦波交流電圧を加えた 
     とき、それと位相が同じ1アンペアの正弦波交流電流 
     が流れる場合の1ワットの工率に相当する電力。 
     また、直流の場合は、1アンペアの直流電流が流れる 
     導体の2点間に、1ボルトの電圧が生じるとき、 
     その2点間で消費される電力。 
 ( 1W=1J/s )
皮相電力 
(SI併用単位)
VA 
ボルトアンペア
 定義:ボルトアンペアは回路に1ボルトの正弦波交流電圧 
     を加えたとき、1アンペアの正弦波交流電流が 
     流れる場合の皮相電力
無効電力 
(SI併用単位)
ver 
バール
 定義:バールは回路に1ボルトの正弦波交流電圧を加えたとき 
    、それと位相が90度異なる1アンペアの正弦波交流電流 
    が流れる場合の無効電力
電気量 
(SI組立単位)
J 
ジュール
 定義:電気量ジュールは、1ジュールの仕事に相当する電力量 
     1ワットの電力が1秒間断続したときの電気量 
 (1J=1N・m)
皮相電力量 
(SI併用単位)
VA・s 
ボルトアンペア 
 定義:ボルトアンペア秒は、1ボルトアンペアの皮相電力が 
     1秒間断続するときの皮相電力量
無効電力 
(SI併用単位)
ver・s  
バール秒
 定義:バール秒は、1バールの無効電力が1秒間断続する 
     ときの無効電力量    
電磁波の 
減衰量 
(規約単位)
dB 
デシベル
 定義:電磁波の減衰量を表すデシベルは、減衰前の電磁波の 
     電力に対する比の常用対数の10倍。 
     この定義を式で書くと 10 log10(p1/p2)=1 となる 
     減衰量を1デシベルとする。 
     ここで、p1 :入力電磁波の電力(単位はワット) 
          p:出力電磁波の電力(単位はワット)
電磁波の 
電力密度 
(SI組立単位)
W/u 
ワット毎 
平方メートル
 定義:ワット毎平方メートルは、1平方メートル当りの電離放射 
     線のエネルギー通過時間率が1ジュール毎秒である 
     ときのエネルギー束密度         
放射強度  
(SI組立単位)
W/sr 
ワット毎 
ステラジアン
 定義:ワット毎ステラジアンは、すべての方向に一様な放射 
     強度を持つ点放射源から、1ステラジアンの立体角内 
     に放射されるエネルギーが1秒につき1ジュール 
     であるときの放射強度
光束  
(SI組立単位)
lm 
ルーメン
 定義:ルーメンは、すべての方向に放射される光の光度が 
     一様に1カンデラである点光源から1ステラジアンの 
     立体角内に放射される光束 
 ( 1lm=1cd・sr )
輝度  
(SI組立単位)
cd/u 
カンデラ毎 
平方メートル
 定義:カンデラ毎平方メートルは、1平方メートルの面積の 
     平面光源がその平面と垂直な方向において、一様な 
     輝度を有しており、その光度が1カンデラであるときに 
     その方向における輝度
照度  
(SI組立単位)
lx 
ルクス
 定義:1ルーメンの光束をもって、1平方メートルの面を一様に 
     照らす場合の照度
中性子放出率  
(SI組立単位)
-1 
毎秒
 定義:粒子放出率を表す毎秒は、放射線源から放出される 
     粒子の数が1秒あたり1個の割合であるときの 
     粒子放出率
放射能  
(SI組立単位)
Bq 
ベクレル
 定義:ベクレルは、放射性核種の壊変数が1秒につき1である 
     ときの放射能または壊変率
吸収線量  
(SI組立単位)
Gy 
グレイ
 定義:グレイは、電離放射線により、物質1キログラムにつき、 
     1ジュールのエネルギーが与えられるときの吸収線量 
 ( 1Gy=1J/kg )
吸収線量率  
(SI組立単位)
Gy/s 
グレイ毎秒
 定義:グレイ毎秒は、1秒につき1グレイの吸収線量を与える 
     吸収線量時間率
カーマ  
(SI組立単位)
Gy 
グレイ
 定義:間接電離放射線の照射により、物質1キログラムにつき 
     放出された荷電粒子の初期運動エネルギーの総和が 
     1ジュールであるときのカーマ
照射線量  
(SI組立単位)
C/kg 
クーロン毎 
キログラム
 定義:クーロン毎キログラムは、エックス線またはガンマ線の 
     照射により、空気1キログラムにつき放射された電離性 
     粒子が、空気中においてそれぞれ1クーロンの電気量を 
     有する正及び負のイオン群を生じさせる照射線量
照射線量率  
(SI組立単位)
C/(kg・s) 
クーロン毎 
キログラム 
毎秒
 定義:1秒につき1クーロン毎キログラムの照射線量を与える 
     照射線量時間率
線量当量  
(SI組立単位)
Sv 
シーベルト
 定義:生体中の問題にしている場所に存在する電離作用を 
     持つ粒子から生体1キログラムにつき1ジュールの 
     エネルギーを受けるような線量と同じ生物的効果を 
     持つ電離放射線の量 
 ( CGS系 レムとの換算: ☆Sv=◎rem×0.01 )
線量当量率  
(SI組立単位)
Sv/s 
シーベルト 
毎秒
 定義:1秒につき1シーベルトの照射線量を与える 
     電離放射線時間率
音響パワー  
(SI組立単位)
W 
ワット
 定義:音響パワーを表すワットは、音の放射源から1秒間に 
     放射されるエネルギーが1ジュールであるときの音の 
     エネルギー束 
 ( 1W=1J/s )
音圧レベル  
(SI組立単位)
dB 
デシベル
 定義:音圧実効値(パスカルで表した大気中における圧力の 
     瞬時値と静圧との差の2乗の1周期平均の平方根) 
     の10万分の2に対する比の常用対数の20倍。 
     または、音圧実効値に通商産業省令で定める 
     感覚補正を行って得られた値の10万分の2に対する 
     比の常用対数の20倍。 
     この定義を式で書くと 20 log10(p/p0)=1 となる 
     音圧レベルを1デシベルとする。 
     ここで、pは音圧実効値(単位はパスカル) 
       0=2×10-5 Pa とする
モル濃度 
(SI組立単位)
mol/3 
モル毎  
立法メートル
 定義:容体(溶液または混合物)1立法メートル中に、成分 
     (溶質)1モルを含有する溶体のモル濃度
  
 
 

 ☆紛らわしい単位 その1

   SI単位で「rad」はラジアンですが、CGS単位系での「rad:ラド」は全く
   意味が違います。
   CGS単位系での rad は次のように定義されます。
   
    定義:ラドは、電界放射線により、物質1グラムにつき100エルグの
        エネルギーが与えられるときの吸収線量。

    SI単位のGy:グレイとの換算は   ☆Gy=◎rad×0.01 
      
 ☆紛らわしい単位 その2

    吸収線量:Gy:グレイとカーマ:Gy:グレイは同じ単位です。

    吸収線量は 物体に与えられたエネルギーに関するもの
    カーマは 放射線を物体に当てることによって物体内に生じた
          エネルギーに関するもの

    と使い分けられます。

 ☆エントロピーの法則 「かつ」さんのHPより

  エントロピーの法則に関しては、何やら誤解している向きが多いようなので
  取り上げてみたいと思います。

   そもそも、「エントロピー」=「乱雑さ具合」と言う概念だと信じている人が
   多いようです。
   
   もともと、これは熱力学の第二法則(クラウジウスの法則 或いはカルノー
   の原理)から来ています。

   熱力学の第二法則とエントロピー増大の法則とを、直接イコールで結んで
   良いかと言われると、ちょっと唸っちゃいますが、極めて緊密な関係がある
   ことは間違いありません。

   話を簡単にするため、今、一方が熱くて一方は冷たい、二つの物体がある
   と思って下さい。

   おおざっぱに言って熱力学の第二法則とは、熱というモノは熱い方から
   冷たい方に向かって流れて逆はありませんよ、と言う誰でも知ってる
   経験則のことで、基本的には、これが積もり積もったものが
   エントロピーの増大です。

   勿論、両者が閉鎖系で無ければこの限りではないのですが、その場合
   もより大きな系で見れば同じ事が言えるわけです。

   数式で書けば ∫δQ/Tをエントロピーと言います。
   ここにδQ は熱量の変化、T は温度。
      ですから上述の二つの物体の熱の移動を式で書くと、高い方の温度をTH 、
      低い方をTLとするとき、

       ∫δQ/TL−∫δQ/TH > 0

   これがエントロピーの変化です。第一項と第二項でδQが同じで、
   TH > TL なので必ず正です。
   (数学的に厳密に言えば、元の温度Tも変化するのですが、
                    δが十分に小さいとして考えて下さいな。)

   早い話が、熱量がδQだけ熱い方から冷たい方に移動した、ただそれだけの事。
   負になるわけがない。
   だから必ずエントロピーは増大していく。もし減ったなら、それは時間が
   逆流した時です。

   熱力学で表しましたが、何か別のものでも同じ様な現象を示すものであれば、
   同じ様な式が成り立つので、それもまたエントロピーの増大と言います。
   つまり、より平均化していくような過程であれば良いわけです。

   だから、乱雑さと言うより「平均化」と言った方が近いのです。
 
   ☆ケルビンとセルシウス度
   
   温度について、私たちが普段使っているのはセルシウス度(セ氏度)です。
    
    「 ☆ ℃ 」と書いて「 ☆度シー 」 と読みますが

   ケルビンは「 ☆K 」と書いて「 ☆ケルビン 」で「度」はつきません。

    まして「 ☆ケー 」とか読みません。

   「温度」と言う言葉から「度」をつけたくなりますが、注意しましょう。

   ケルビンは氷点下273.15℃=絶対零度 です。

   因みに星雲間の宇宙空間の温度は3Kと言われています。

  ☆バールver及びバール秒ver・sについて

   無効電力及び無効電力量であるが、最初の資料ではSI併用単位に
   なっているが、別の資料では非SI単位の扱いになっている。
   ここでは、最初の資料を正しいとして、そのまま掲載する。

   
☆固有名称を持つ組立単位・併用単位・暫定単位
  ・CGS組立単位
 
質量 
SI併用単位
 
トン
 定義式:1t=1000kg
時間 
SI併用単位
min、h、d 
分・時・日
 定義式:1min=60s 1h=60min 1d=24h
温度 
固有の名称を 
持つSI組立単位
 
 
セルシウス度
 定義:セルシウス度の数値cはケルビンで表される温度の 
     数値kから273.15を減じたもの(計量法) 
 定義式:c=k-273.15 、1℃=1K
平面角・角度 
SI併用単位
°、’、” 
度・分・秒
 定義式:1°=(π/180)rad 、1’=(1/60)°、 
       1”=(1/60)’
体積・容積 
SI併用単位
L 
リットル
 定義:1稜の長さが0.1mの立方体の体積 
 定義式:1l=1dm3=10-3 3
密度 
接頭語付 
SI組立単位
kg/dm3 
キログラム 
毎立方 
デシメートル
 定義:体積1dm3の質量をkgで表したもの 

 ( kg/dm3=gcm3 )

モル濃度 
接頭語付 
SI組立単位
mol/dm3 
モル毎立方 
デシメートル
 定義:容体1dm3の中に1molの成分を含有する溶体の 
     モル濃度 
 ( mol/l 、 M :軽量法では濃度 )
放射能・懐変率 
固有の名称を 
持つSI組立単位
Bq 
ベクレル
 定義:放射性原子の懐変率が1sにつき1であるときの放射能 
    または懐変率 
 定義式:1Bq=1s-1=1dps(懐変毎秒)
照射線量 
CGS組立単位
R 
レントゲン
 定義:クーロン毎キログラムの1万分の2.58倍(計量法) 
 定義:標準状態の乾燥空気1cm3につき、放出された電離性 
     の粒子が正負それぞれ1esuの電気量を有する両方の 
    イオン群を生じさせるX線またはγ線の照射線量(CGS)
照射線量 
非SI組立単位
R/s 
レントゲン毎秒
 定義:1秒間に1Rの照射線量 
 ( SI換算:1R/s=2.58×10-4 C/(kg・s) )
エネルギー 
SI併用単位
eV 
電子ボルト
 定義:電気素量e≒1.60217733×10-19Cを持つ粒子が 
     真空中で、電位差1Vの2点間で加速されるとき 
     獲得するエネルギー 
 ( 換算:1eV≒1.60217733×10-19C≒0.16aJ )
原子質量 
SI併用単位

原子質量単位
 定義:1uは炭素-12原子1個の質量の1/12倍の質量 
 ( SI換算:1u≒1.66053886(28)×10-27kg )
仕事率・工率 
・動力 
非SI単位
HP 
日本馬力
 定義:1HP=750 W 

  1999年以前

仕事率・工率 
・動力 
非SI単位
HP 
英馬力
 定義:1秒間につき550 lbf の重量を1 ft 動かすときの仕事率 
     1HP=745.700 W
仕事率・工率 
・動力 
非SI単位
PS 
仏馬力
 定義:1秒間につき75kgfの重量を1m動かすときの仕事率 
     1999年以降は計量法で採用 
 ( 換算:1PS=75kgf・m/s=735.49875 W )
平面角・角度 
非SI単位
pt 
点(ポイント)
 定義:円周を32等分した弧が中心に対して張る角度 
     計量法では航空・航海に限って認可 
 ( SI換算:1pt=0.1963rad=11.25°)
熱量 
非SI単位
cal 
カロリー
 定義:温度を指定したとき:圧力101.325kPaにおいて質量 
     10-3kgの水の温度を、その指定の温度より0.5K低い 
     温度からその指定の温度より0.5K高い温度に上げる 
     のに要する熱量 
     温度を指定しないとき:4.184Jの仕事に相当する熱量
速さ 
非SI単位
mach 
マッハ
 定義:1mach=1225km/h(海上) 
     1mach=1060km/h(成層圏)
長さ 
非SI単位
AU 
天文単位
 定義:天文単位は地球と太陽間の平均距離 
 ( SI換算:1AU≒149.597870×109m)    
長さ 
非SI単位
pc 
パーセク
 定義:パーセクは1AUが張る弧の1秒の角度に相当する距離 
 ( SI換算:1pc≒3.0857×1016m≒206265AU )
長さ 
非SI単位
l.y. 
光年
 定義:光年は電磁波が自由空間を1年間に通過する距離 
 ( SI換算:1 l.y.≒9.46053×1015m≒9.46Pm  )
圧力 
非SI単位
bar 
バール
 定義:12につき105Nの力が作用する圧力 
 ( パスカルの105倍:計量法の定義 )
圧力 
非SI単位
atm 
気圧・ 
標準大気圧
 定義:1atm=101325Pa
長さ・波長 
SI暫定単位
 
オングスト 
ローム
 定義:1Å=10-10m=0.1nm=100pm
長さ 
SI暫定単位
n mile、M 
’,nm 
マイル
 定義:緯度1分に対する海上の距離 
 定義式:1 n mile=1852m
速さ 
SI暫定単位
kn 
ノット
 定義:1時間につき1海里の速さ 
 定義式:1kn=1 n mile/h=1852m/h=1.852km/h
加速度 
CGS単位
Gal 
ガル
 定義:1sにつき1cm毎秒の加速度の大きさ 
 定義式:1Gal=0.01m/s2 
 ( 980.665Gal=1G )
面積 
SI暫定単位
a 
アール
 定義:1辺が10mの正方形の面積 
 定義式:1a=100m2
面積、断面積 
核反応断面積 
SI暫定単位
b 
バーン
 定義:1辺が1fmの正方形 
 定義式:1b=100fm2=10-282
仕事、熱量 
エネルギー 
CGS単位
erg 
エルグ
 定義:大きさが1dynの力がその力の方向に物体を1cm 
     動かすときにする仕事、または10-7Jの仕事に 
     相当する熱量 
 定義式:1erg=10-7J
 
CGS単位
dyn 
ダイン
 定義:質量1gの物体に働くとき、大きさが1cm/s2の加速度 
     を与える力の大きさ 
 定義式:1dyn=10-5N
粘度、粘性率 
CGS単位
P 
ポアズ
 定義:流体内に1cmにつき、1cm/sの速度勾配があるとき、 
     その速度勾配の方向に垂直な面において、速度の 
     方向に1cm2につき1dynのせん断力が生ずる粘度 
 定義式:1P=0.1Pa・s=0.1N・s/m2
動粘度、 
動粘性率 
CGS単位
St 
ストークス
 定義:密度が1g/cm3で、粘度が1dyn・s/cm2の流体の 
     動粘度 
 定義式:1St=1cm2/s
加速度、 
標準重力の 
加速度 
非SI単位
G 
ジー
 定義:1G=9.80665m/s2=980.665cm/s2
磁束密度、 
磁気分極 
CGS単位
G、Gs、Γ、γ 
ガウス
 定義:磁束の方向に垂直な面の1cm2につき1Mxの磁束密度 
     物質1cm3当りの磁気双極子モーメントのベクトル和が 
     1Mxであるときの磁気分極 
 定義式:1G=10-4T
磁場、 
磁界の強さ 
CGS単位
Oe 
エルステッド
 定義:一様な磁界において磁界の方向に沿って1cm離れた 
     2点間の起磁力が1Aである磁界の強さ 
     (A/mを4πで除したものの103倍) 
 定義式:1 Oe=(103/4π)A/m
磁束 
CGS電磁単位 
ガウス単位
Mx 
マクスウェル
 定義:磁気感応が1である磁場で1cm2の面積を貫いて 
     通る磁束の数 
 定義式:1Mx=10-8/Wb
輝度 
CGS単位
sb 
スチルブ
 定義:1cm2の面積の平面光源がその平面と垂直な方向に 
     おいて、一様な輝度を有しており、その光度が1cd 
     であるときに、その方向における輝度 
 定義式:1sb=1cd/cm2
照度 
CGS単位
ph 
フォト
 定義:1 lmの光束をもって1cm2の面積を一様に照らす 
     ときの照度 
 定義式:1ph=104 lx
 
 
 
 
 
 
 
 

       
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