今のSSラリーとWRCのTCラリーとの違いについて |
ここで、試合の流れについて、現在の6条が抱えるポイントをひとつ指摘したい。
オンタイムラリーはスタートしてから各チェックポイントを通過し、都度チェック
で誤差は0になる。
秒計ではSSゴールは秒からスタートだが、秒計を元にしたSSラリーは
SSゴールからスタートせねばならず、SS以外は分計だから普通ゴールタイム
の時分プラス1分がゴールチェックのスタート時間として与えられる。
(ゴールの秒は切り捨て)
ここで何が起きるか・・と言うと、極めてゴールタイムが00秒近い場合、
例えば3号車が10時30分05秒に入ったとしよう。与えられるスタート
時間は10時31分00秒となる。
1分間隔で走行するから、次の4号車が10時30分55秒で入るとする。
与えられるゴールスタート時間は同じ10時31分00秒となる。
これは、次のチェックに同時に入らなくてはいけない事を示している。
分かり易くする為に2号車のゴールが10時28分50秒で、与えられた
SSゴールスタート時間を10時29分00秒だったとする。
次のTCに入るのに指定所要時間が30分とすれば
2号車は10時59分
3号車と4号車は11時01分である。
TCでチェックしてから3分以上後にSSスタートであるから、2号車を
3分後の11時02分にスタートさせたとすると。
3号車は11時04分のスタートとなる。
TCを同分に入った4号車であるが、SSスタートは1台づつ1分毎
であるから4号車のスタート時間は11時05分となる。
11時03分にスタートする車はいないので、1分試合スケジュールが
遅れる事になる。
このような車の関係が中に5箇所あれば、黙って5分遅れる事になる。
サービスのイン・アウトも何もかも全て遅れのまま進むのである。
8箇所のうち4箇所で同様の事が起れば、何も問題無く進行している
試合なのに、黙って20分の遅れを抱える事になる。
この方式が6条でも生きていて、実際行われている。
☆TCラリーの考え方
これに対してTCラリーはTCからTCまでの余裕を持った時間の中に
SSが入っているだけである。
どう言う事かと言うと、元々TC-TC間は設定走行時間がかなりな
余裕を持って、道交法の制限速度に信号などの停止時間等々を
加えて設定されている。
例えば通常の制限速度プラス15分とすれば、SS内でパンクをして
交換に10分かかっても、通常移動すれば余裕で次のTCに順番
通りに入れる事になる。
後ろに追いつかれようが、前を追い越そうが、SS内の時間は
殆どの場合、移動区間の余裕で消えるのである。
SS内でスタックし、這い出すのに16分かかってしまい、TCに
1分遅れたとしよう。
早着は1分60秒の減点だが、遲着は10秒の減点で済む。
交通違反で慌てなくとも、遅い分には優しい設定となっている。
PS)もっと分かり易い例を上げます。
オンタイムラリーではSSの中で2台にオーバーラップされた
場合、ゴールタイムは抜かれた2台の後ろになるので
SSゴールからのスタート時間も遅れるので、次のチェック
へ入る順番も入れ替わったままで進行してしまいます。
2号車が3号車と4号車に抜かれた場合、それ以降
3-4-2の順番でラリーは進む訳です。
次のSSで5号車にも抜かれたとすると、3-4-5-2です。
しかし、TC-TCラリーではSS中に何台に抜かれようが
次のTCに時間通りに入りさえすれば元に戻ります。
なぜなら、TCに入る時間はアイテナリーによって決定されて
いるからです。
何の要因も無しに、順番が狂う事は無いのです。よって、
数台前に割り込まなければいけない状況、又は後ろに
下がらなければならない状況自体が在り得ないので
そんな場面に遭遇したら、自分の計算が間違っている
可能性が非常に高い訳です。
選手同士で騙しあいは無いはずなので、他の車にTC
チェックイン時間を確認する必要があります。
タイムによるリ・グループ(順番入れ替え)が行われない
限り前に遅い車がいた場合、後ろの車はラップし続ける
事になります。
次のTCでは、また前に必ず来ますから・・。
☆6条もTC-TCラリーになるべき
TCからTCの考え方が今までの規定になかったからと言って
受け入れられない規定とは、どうしても思えない。
実際にAPRCやWRC・JPRCは日本で現在行われている。
一部のクラブしか経験していないと言う事でもないはず。
りグループで若干の遅れた時間を取り戻す事も出来る訳で、
かなりな確率でスケジュール通りのオーガナイズが可能となる。
PS) 2006年はTC-TCになると言う話を聞いた。
本当ならGOODである。
PS) 2006年から、完全にTC-TCラリーが採用される事が
決定したようです。よかった。
エントラントもそうですが、オーガナイザーもきっちり
覚えなくては混乱するかも知れません。
単に「6条ラリー」ですら分かってなかったりしますから。
PDの1月号にRTCラリーと書いてある記事があったんで
てっきりRTCに修行に来たんか?と思ったら全然関係
無かった。
WRC形式ラリーの体験記事みたいだが・・・はあ?・・・
って感じかな。
かなり無理があるし、説明もなんかねえ・・誰が書いたん?
PDが掲載するのも・・・このレベルか・・・・
こりゃ、先が思いやられるなあ・・・。
PDの編集者自体が説明きっかりする方がええんで
ないべか・・・ちゃんと理解してるならだけど・・・。
WRカーなんかの上っ面記事しか書けないんかな?
んなRTCよっか、帯広のRTCラリーに来た方がなんぼか
勉強になるんでないの?
なんてね。2005.12.24ef
「ラリーの全てはTCである」と言ったFIAの言葉が今素直に
納得できるようになった。